株式投資基礎 四半期決算のデータ整理術で相場の転換点がわかる!!
「四半期決算のデータ整理術で相場の転換点がわかる!!」
1.業績発表に沿った値動きを見せた大黒天物産(2791)
大黒天物産(2791)を見ていきましょう。
同社は「ラ・ムー」や「ディオ」の名で岡山県中心に人気のディスカウントストアを展開しています。
小品目に絞って大量に仕入れ、低価格を実現するというビジネスモデルを磨きつつ、「199円弁当」など常に話題を振りまいていて、03年の上場以来増益を続けています。
しかし、同社の株価は06年1月の高値3490円(分割修正した株価)から08年3月に486円になるまで7分の1に下落し、底打ち後09年11月に2800円台まで戻すという動きになりました。
なぜこのような動きになったのか。
そして、08年3月前後の上昇転換を捉えるにはどうしたらいいのか。
投資家としてはそうした疑問を持ちますが、3つの基本を踏まえて四半期決算をチェックすることで、こうしたトレンドを理解し、転換点を捉えることが可能になります。
例えば、株価好調のときはPERはすでに30倍近くと高く、移動平均線が下向くなどチャートの形も悪くなっていました。
三つの基本のうち2つが崩れ、そこから長い下降トレンドがスタートします。
その後、下方修正があり株価は一段と下がりました。
経常利益が減益までになり、投資家は失望しました。
しかし、08年第三四半期で一転して増益を確保し、さらに、移動平均線が上向き始めました。
ここが転換点になり、今度は5倍増する上昇がスタートしたのです。
このように基本に忠実にデータを追えば重要な変化が捉えられます。