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株式投資基礎 「月次データ」から上方修正の兆しを探る!!

上場企業の中には四半期決算のほかに月次データを発表する会社もあります。

毎月の売上を集計して速報として発表するもので、小売店や飲食店などの会社の多くが行っています。

これも上方修正を先取りする手がかりとなります。

 

株式投資基礎 「月次データ」から上方修正の兆しを探る!!」

 

1.人気の店を見つけたらネットでその会社を調べてみよう

 

タビオ(2668)の例を見てみましょう。

 同社は女性を主なターゲットにした靴下専門店「靴下屋」を全戸荒天開始、06年から07年に急成長しました。

当時、近所に「靴下屋」がオープンして、気に入って買い物するようになった女性も多かったはずです。

このように身近なところせ気に入った店ができたら、それを経営している会社が上場していないかネットで検索などで調べてみましょう。

06年当時、靴下屋の人気に気が付いてタビオのホームページを見ていたら、そのあと株価上昇に乗れたはずです。

 

ホームページでは最近の決算データや、月次データがあればそれを確認します。

06年9月時点でのタビオの月次データをまとめました。

 

    3月 4月 5月 6月 7月 8月 累計
売上高合計 全店 13.9 12.5 16.2 17.9 15.9 22 15.9
(単位%) 既存店(全店) 8.6 8.1 10.4 12.7 13.9 20.1 11.5

 

なお、通期の業績予想は直近の決算短信や業績修正発表などで確認し、前年の通期業績は前年の本決算の決算短信会社四季報などで確認します。

 

2.既存店データは人気のバロメータ

 

月次データは「全店」と「既存店」の売上に注目しますが、まず大事なのは既存店です。

既存店はオープンしてから1年以上経過した店舗であり、その前年比がその店の人気のバロメータとなります。

 

既存店が前年比で順調に伸びていれば、その店の人気は上々だということになります。

そのうえで、新店舗を増やして「全店」の数字をさらに伸ばしていければ理想的です。

この時のタビオは既存店も全店も2桁ペースで伸びていました。

店舗そのものの人気が高まり、そのうえで新店舗を着実に広げている様子が分かります。

そして、今度は通期予想を見ます。

 

  売上高 経常利益
07年2月期の業績予想 102億円 5億9500万円
06年2月期の業績 95億円 5億9500万円億1000万円

 

すると、売上高は前年比約8%の伸びが予想されています。

前年の数字と今期の予想を確認して、その2つの数字で割り算をすれば、伸び率が計算できます。

以上のように、通期の売上は8%増加と予想されているのに、実際には16%増近いペースで売上が推移しているのですから、これは業績予想を上方修正するのではないかと考えられます

実際にタビオは10月に上方修正し、その後も上方修正を繰り返して株価は1年3か月で3倍以上となりました。

このように月次データを確認することで、他の投資家より早く上方修正の可能性に気づいて投資することが可能になるのアです。